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誰でもわかる国際理解教育や国連支援活動を中心としたblogです。              提供:資源循環プロジェクト

by fsun_rrp
 
FSUNメルマガVol.8より
【貧困。この悪しき怪物退治こそ、世界平和の希求の基礎。】

 この3月、ユニセフ(国連児童教育基金)から「貧困」に関する調査が発表
された。「貧困層」の定義は、「平均年収の50%に満たない」である。日本
は、00年時点で、こども全体の14.3%が貧困層にあたる。「平均」をど
うみるか?これも問題だが、後に意見を譲る。
さて、90年代からすると2.3ポイント増えている。日本は、中流意識が
高いと言われ、また「平均」的なモデルになる家庭も実に多かった。現在は、
史上まれに見るホームレス人口の増大と超高級スポーツカー「フェラーリ」の
販売台数が史上最高という枠組みの中で、「平均の中身」は問われているのだ
とおもっている。最近は、スーツを着たホームレスの人もめずらしがられなく
なった。

 



日本の統計は、世界で調査を行った24か国中21番目の数字である。
先進国では、「貧困層」が13カ国で増えている。減少は、英・米・北欧の
7カ国だけである。貧困層が減った英・米は、人口に対する貧困割合が、それ
ぞれ15.4%、21.9%である。貧困層を減少させれたと誇れない現実が
ある。単純比較は出来ないが、やりきれないくらい多くの貧困家庭が存在する
のだ。

 先進国では、公共の福祉の実現に向けて、冨の再分配を税の徴収後、社会保
障の形で行ってきた。これらに篤い北欧では、支出のGDP(国内総生産)比
がデンマーク28.9%スウェーデン28.6%である。社会保障は行き届い
ているが、税の負担感は相当のものである。

 NGO/NPOは、民設民営の公共事業だと、よく説明に好んで小職は使う。
欧米の場合、キリスト教会を中心にして自然派生的に教育機関、医療機関、そ
のほかが生まれてきている。普通に10:1献金(収入の10%程度を自発的
に寄付する)が行われているが、欧米ではこのような寄付は税額控除を受ける。
社会保障を税金で行うと同時に税額控除(所得控除)をうけられるので自らの
意思で、社会への自らの所得の還元もできる。日本は、論議が成熟していない。

 戦後の税制は、それまで賦課されてきた形の上に、申告納税制度の二階屋を
建てた感じでどうもしっくりいかない。税制を批判するわけでないが、源泉徴
収制度はドイツと日本に存在するだけである。これは、第二次世界大戦の戦費
徴収に都合が良かった名残だから驚いてしまう。税制は直間比率や人口構成、
社会保障制度などと連動しているので、短絡的にことを決めつけられない。し
かし、98年以降の協働、99年のNPO法施行以降の発展を見れば、貧困退
治もお上主導にばかりお任せせずに行いたいものである。エイズも砂漠も貧困
退治によく効く。自分の意思で、もっと人を救える、支えられることを見つけ
たい。
by fsun_rrp | 2005-03-31 09:23 | メールマガジン
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