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誰でもわかる国際理解教育や国連支援活動を中心としたblogです。              提供:資源循環プロジェクト

by fsun_rrp
 
FSUNメルマガVol.10より
【日本史は、司馬遼太郎で学べ!?】
 去る2月、(財)国際協力推進協会:APICの牛場記念講演会があり渡辺
利夫理事長が講師を務められた。会場ではODAの有り方、特に中国の「卒業
待望論」や「対東南アジアODA戦略」に政府や議会が感情的になりすぎてい
ないか?という声が圧倒的であった。「中国は、円借款において一度も滞った
こともないODA優等生である。」資格を問うにしても非のない相手に卒業を
迫るのだ、品位に欠ける言動はいかがなものだろうか?。空港をはじめとする
主要な交通インフラや技術支援に代表される無償援助などは成功例に枚挙がな
い。感情的な卒業論は、積み上げた陰徳を吹き飛ばし、功徳も無にすることだ
ろう。
 



タイは、既に「ODA卒業生である。」が、バンコックの地下鉄整備に近年、
日本のODAが貢献し、感謝されている。資金は、日本、受注はドイツのジー
メンスということで、とかく議論に上げられた。Aseanと中国の結びつき
は、日本と雲泥の差がある。民族的な血縁の強さもあろうが、Asean諸国
では、中国語が本当によく通じる。ほっておいても中国と結びつきが強まる一
方だけであろう。ODAは、どうあるべきか?本来、日本外交の平和的強力な
カードである。
 講演の会場には、大手商社関係者も見られ、意見を伺うことも叶った。彼ら
には「日本人自身の歴史への無理解。」や「アジア諸国への歴史への無理解。」
が、やがて日本の不利益を大きくするという危惧を幾度となく伺った。“「日
本史をまともに学べない学校。近代史をまともに学ばない学生。」に何を託せ
るとおもいますか?“”「日本史は、司馬遼太郎から学べ!」とでもいえばよ
いでしょうか?“などの発言は痛烈であった。
 
 司馬遼太郎の「坂の上の雲」に描かれた日露戦争。頭が狂うほどにシュミレ
ーションを繰り返し、「戦略」「戦術」「戦務」にルーチンワークを構築する
様は凄みがある。日露戦争勝利から本年は100年である。ロシアは、本年対
ナチス勝利60周年に当時の連合国からこぞって国家元首クラスの招聘に成功
した。
 対日勝利60周年行事は、どんな趣向であろうか?。大事な石油お買い上げ
や開発投資のお客様である日本。その誇りを傷つけるような商人にあるまじき
はなさらないのか?。
 日露戦争勝利100年を誇れば、他方、朝鮮半島にとっては、屈辱的日本の
保護国下にされて100年となる。とかく加害者は、相手の痛みを忘れがちで
ある。しかし被害者は、いつまでも痛みを忘れない。相手の立場にたって、考
えましょうと、学校では繰り返し教わったような気がする。いつもこちらから
推察するような態度では、いつまでたっても感情の溝は埋められまい。相手の
立場にたって、まず何を考え、思うべきか?国家規模で考える時が来た。

 日本全体で、歴史に何を学ぶべきか考えねば。“司馬遼”まかせも程ほどに。
by fsun_rrp | 2005-04-14 11:47 | メールマガジン
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