2000バイト出力でお送りする国際協力アワーをお届けします。このご質問も類するものが多いようです。
Q6.「国際協力の場では、日本の職場のようにマニュアルのようなものを作ったりするのですか?」
A6.「大いに有ります。」まず、現地技術移転については、国内で競技会(コンペ)のようなことを専門家間で行います。つまり勝ち抜いた人が、現地に派遣されるわけです。この場合、現地の情報を自ら入手して仮定に基づき、問題点・解決策・技術移転方法・成果予想まであらかじめドラフトにして作ります。
通常、A4サイズで500ページくらい作成します。「現地の様子が派遣されたときに予想と違ったら、修正計画を出して補足をしてゆきます。」
そんな環境下、旧共産国に派遣される専門家の殆どは、欧米経済システムが最高だと信じて、合理化案の提案を行うばかり、、。
小職が、その年、最高に評価されたレポートのテーマは、「二人で出来る仕事を五人でやっても飯が食える方法。」でした。
1998年のことです。この年、わが国でも「協働」という言葉が使われはじめます。「二人で~」は、今流では「ワークシェアリングの方法」を説くものです。なぜ、これが受けたかというと、旧共産国では合理化の後、余剰人員の受け皿がありません。受け皿が無くても、生きてる限り人は食ってゆかねばなりません。どのようにシェアリングして、「付加価値を生んで」多くの人間が食っていけるだろうか?
「その問いと答え」が「二人で出来る仕事を五人でやって飯が食える方法」です。これは、当該国でも、わが国への公式報告でも、このテーマで公式な報告書の名称を通しました。
少し、御茶目ですが、うまく言ったと思いましたし、思いのほか喜んでいただけました。